ネドラはガリオンがこれま

「知ってるわ。ここにいても、低い話し声が聞こえたもの。男の人って、女はいつもいつもおしゃべりしてると思ってるんでしょう」
「ちがうのか?」
「まあそうね。でも女がおしゃべりするのは手がふさがっているあいだなの懷孕前準備 。男の人はちがうわ」
「そうかもしれないな」
 しばらく沈黙があった。「ガリオン」
「なんだ、セ・ネドラ?」
「あなたのナイフを借りてもいい――あなたが子供だったとき、ダーニクからもらった小さな短剣を」
「なにかを切りたいなら、教えてくれ。ぼくが切ってあげよう」
「そういうことじゃないのよ、ガリオン。あしたナイフを持っていたいの」
「なんのために?」
「ザンドラマスを見たら、その場で彼女を殺してやるの」
「セ・ネドラ!」
「わたしにはザンドラマスを殺す権利がそろってるのよ、ガリオン。あなたはシラディスに、ザンドラマスは女だから自分には殺せないと言ったでしょう。わたしにはあなたのようなためらいはないわ。心臓だってえぐりだしてやる――あの女に心臓があるなら――じわじわとね」セ・で聞いたこともないような激しさをこめてそう言った。「わたしは血がほしいのよ、ガリオン! たくさんの血が。そして突き刺したナイフをひねるとき、あの女が悲鳴をあげるのを聞きたい癬 藥膏の。短剣を貸してくれるでしょう?」
「絶対にだめだ!」
「それならけっこうよ、ガリオン」セ・ネドラはひややかな口調で言った。「きっとリセルが貸してくれるわ。リセルは女ですもの、わたしの気持ちをわかってくれるわ」それだけ言うと、セ・ネドラはガリオンに背を向けた。
「セ・ネドラ」ガリオンはなだめるように言った。
「なんなの?」すねた口調だった。
「無茶を言わないでくれよ、ディア」
「無茶を言いたいんじゃないわ。わたしはザンドラマスを殺したいのよ」
「きみをそんな危険にさらすつもりはないよ。あした、ぼくたちにはやらなくちゃならないもっと重要なことがたくさんあるんだ」
 セ・ネドラはためいきをついた。「そのとおりかもしれないわね、ただ――」
「ただなんだい?」
 セ・ネドラは向きなおると、ガリオンの首に両腕を巻經絡養生

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